今月の地理写真
栃木県日光市にある日光東照宮は、江戸幕府初代将軍徳川家康がまつられた神社で、境内には、国宝や重要文化財の建造物が並び、その豪華絢爛な美しさは圧巻である。名工により、建物には漆や極彩色がほどこされ、柱などには数多くの彫刻が飾られている。また、日光東照宮と日光二荒山神社、日光山輪王寺およびこれらの建造物群をとりまく遺跡が、1999年12月に「日光の社寺」として、ユネスコの世界文化遺産に登録されている。
JR日光駅、東武日光駅にかけて門前町が形成され、参拝者や外国人を含む観光客が多く訪れている(上掲写真)。
年間約500万人を超える観光客が訪れている日光であるが、近年は、歩道や商店の老朽化が目立ち、また、国道119号沿いは歩道幅員が狭く、歩道内の電柱などが通行の支障となっていた(上掲写真)。
このような状況下で、2000年代初頭から、国道119号および沿道の拡幅、電柱の地中化整備事業などが進められている(上掲写真)。これを契機に、整備された国道119号線沿いにはカフェなどの新規出店もみられる。建設途中の建物や空き地も見られたことから、今後も新規出店が増える可能性があるだろう。
また、2023年4月には日光東照宮表参道にブランドショップが出店している(上掲写真)。地元では、日光の門前町にふさわしいまちづくりの取り組みが模索されている。
(2024年5月 深瀬撮影)