今月の地理写真

バーゼルのクリスマスマーケット

バーゼルのクリスマスマーケット

 バーゼルはスイス、フランス、ドイツの国境に位置し、スイス第3位の人口を有する国際都市であり、港湾都市です。「内陸国のスイスで港湾都市?」と、不思議に思われた方もいらっしゃるでしょう。3国の国境を流れるライン川沿いに立地するバーゼルは、大型船舶が行き交うライン川において、もっとも上流部にある港湾都市であり、ヨーロッパ最大級の内陸港です。スイス国鉄(SBB)、フランス国鉄(SNCF)、ドイツ鉄道(DB)の3鉄道が市内にターミナル駅を置いている水上と陸上の両方における交通の要衝でもあり、古来より交易が活発に行われてきました。時計や宝飾品、近年ではITなどの見本市が開かれる都市としても有名です。

 写真はスイス最大規模のクリスマスマーケットが開催されるバーゼルのバールフュッサー広場の様子です。バーゼルでは、ロマネスクとゴシック様式が混在する大聖堂の前にあるミュンスター広場や、16世紀に建てられた真っ赤な市庁舎が有名なマルクトプラッツ(マルクト広場)、バールフュッサー広場などで、クリスマスマーケットが開催されます。旧市街地はイルミネーションに彩られ、各店舗のディスプレイもクリスマス一色となり、町のあちらこちらにクリスマスツリーが飾られています。クリスマスマーケットでは、クリスマス時期恒例のグリューヴァイン(Glühwein)というスパイシーなホットワインがクリスマス限定販売のマグカップに入って売られています。ラクレットやソーセージなどのさまざまな郷土料理も味わえます。また、クリスマスオーナメントやかわいい雑貨なども販売され、ヨーロッパのクリスマスを体感できます。

(2013/12 原美登里撮影)

撮影場所

壁紙ダウンロード