今月の地理写真
かつて,男⿅半島は⽇本海に浮かぶ“男⿅島”であった.やがて,北⽅から伸びる能代砂丘と南⽅から伸びる天王砂丘が男⿅島と繋がって陸繋島となった.このとき形成された潟湖が,現在は⼲拓地として利⽤されている⼋郎潟である.1960年頃までは琵琶湖に次ぐ⽇本第⼆位の⾯積をもつ湖であった.
写真は,男鹿半島の付け根にそびえる寒風山(標高355m)から,南方を見た景色である.写真中央から左(東側)にかけて広がる水域と水田が八郎潟の南端にあたる.そして右側(西側)には日本海と松林の緑に覆われた天王砂丘が伸びている.稲穂の海の奥に,銘酒の名で知られる大平山(標高387.6 m)を望めるこの絶景は,まさに秋の秋田の魅力を凝縮しているのである.
(2018年9月 宇津川撮影)