写真の中央やや下を左右に伸びる浅い谷が、北米大陸のほぼ西端を約1300キロメートルにわたって走るサン=アンドレアス断層の一部である。この断層線の南(前方)側が太平洋プレートで、北(手前)側が北アメリカプレートである。写真のほぼ中央部のおおよその位置は北緯33°50′18″、西経116°18′36″で、ここでは太平洋プレートが西(写真では右)へ、北アメリカプレートが東(写真では左)へ動く、右横ずれ(トランスフォーム)断層である。プレート境界の多くが海底にあるなかで、地上でみられるこの境界が、プレートテクトニクス理論の構築に大きく関与したことはよく知られている。
(2011/12 大塚撮影)