今月の地理写真

アメリカ・ロサンゼルスのファッション地区

アメリカ・ロサンゼルスのファッション地区

 ロサンゼルスの中で、近年、大きく変化しているのがダウンタウンである。一昔前までは治安が悪いというイメージだったが、中国資本などの大手開発業者によって再開発が進んだことで、そのようなイメージは変わり、見どころ盛りだくさんの歩ける街になりつつある。

 今回は、その中でもロサンゼルスのダウンタウンの西にある、北は7thから南は16th St.、東西ではブロードウエイからサン・ペドロSt.の範囲に、婦人・紳士・子供服などの衣類を中心に、生地やボタンなどの素材も扱う問屋街のファッション地区を紹介する。ファッション地区は、90ブロックの範囲に1000以上のショールームや店舗が軒を連ね、問屋街としては世界最大の規模を誇り、またその近くには、ジュエリー地区やフラワー地区、などがある。

 当地区は基本的には問屋街であるが、一般に開放している店舗も多くある。ファッション地区は、1990年代から店舗の経営主らが出資し、地区の環境整備への取り組みが行われており、現在では、世界中からバイヤーやデザイナー、スタイリスト、ファッションを勉強する学生、観光客、一般買い物客などが集まって活気や多様性に満ち溢れている。今日では、ニューヨークと並ぶファッション情報発信地となっている。

 ファッション地区などのような商業地区では、そこを統括している団体がガイドマップを作成・配布しているので、それを活用して、取り扱う商品別に店舗調査を行うことができる。また、どのような人たちが働き、買い物に訪れているのかなどを観察する、屋台で売っているおいしそうな食べ物を食べる。そして、時には勇気を出して、現地の人に話しかけてみて仲良くなる。そうすると、地理学のフィールドワークはますます楽しくなる。

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ファッション地区の入り口

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雑貨類店舗の多いエリア

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生地卸売り店舗が多いエリア

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装飾品店舗が多いエリア


(2014/9 深瀬撮影)

撮影場所

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