観光に精通するためには、沢山の知識や知恵が求められます。すばらしい景色を理解するためには、地形や気候・植生のことなどを、また古い町並みや施設を理解するためには、歴史や文化・宗教のことなどを学ばなければなりません。旅する人やそれを迎える人、交通、移動手段、施設のことなど、さらにはグリーン・ツーリズムなら農業のこと、産業観光だったら工業のことを知っていなければなりません。よい環境を保ちながらどう開発するか、諸問題をみつけてどう対応し解決するかも大切です。
チューリップで有名なオランダのキューケンホフ公園へ行ったとき、車いすで訪れた団体客に出会いました。公園内は緩やかなスロープになっています。観光バスも車いすに対応した構造です。駐車場は舗装ではなく草地でした。その配慮に感動しました。こうした諸事例を応用すれば、人に優しい観光地づくりや地域の再生ができるはずです。
立正大学の地理学科では「観光地理学」「観光資源とまちづくり」「ヨーロッパ・アフリカ地誌」などの科目を開設しており観光について幅広く学ぶことができます 。