経済地理学

経済地域の成立・構造・機能の究明と、
場所による差異を生み出す要因を解明する学問です。

第二次世界大戦以降、日本の産業構造は大きく変化してきました。第二次産業では、鉄鋼・造船・石油化学などの重厚長大型産業から、IC・精密機器などの先端技術産業へと変化がみられます。また、第三次産業では、商業・流通産業の分野が著しく拡大してきました。近年では観光産業の分野に注目が集まっています。一方、かつて日本の基幹産業であった農業は、地位の低下こそ見られるものの依然として重要な産業であることに変わりはありません。

水島臨海工業地帯(岡山県倉敷市)

経済地理学では、経済事象の空間的配置を説明した上で、経済地域の成立・構造・機能を究明することを目的とし、場所による差異を生み出す要因を解明していきます。産業構造の歴史的変化を受け、これまでにさまざまな研究が行われてきました。

経済地理学は、対象とする経済事象によって農業地理学・工業地理学・交通地理学・商業地理学・観光地理学などの分野に分けることができます。また、他の地理学の分野と同様に基礎的な研究と応用的な研究とがあります。