今月の地理写真

アメリカ先住民の伝統的住居

アメリカ先住民の伝統的住居

映画のロケ地としても有名なオルジャト=モニュメントバレー周辺は
アメリカ先住民、Navajo族の自治区となっている.

州道から未舗装路を30分ほど車で走ると、メサに囲まれた村に出た.
一般の観光客が通行する表通りからはまったく見えない、静かな村だ.
日射が強く、乾燥しているため、土煙が立ち上ると車体は色を変える.

その一方で、突発的に発生する雷雨により、道路は川となる.
民家の敷地内にも一時的な水流が発生し、
化学的風化を受けた褐色の砂が流出する.
その痕跡は残ったまま(写真).
土砂は道路に堆積していた.

右のドーム型住居はホーガンと呼ばれる、Navajo族の伝統的な住居.
丸太を組み合わせて骨組みを作った後、
木の枝を積み重ね、水でこねた土を盛る.
最近は防水性を高めるために、枝と土の境にビニールシートを挟んでいる.
年に数回、リル侵食が生じた土壁を修繕するため、
周囲に流れ出た土を被せ直す作業を行う.

室内でむき出しとなっている骨組みには、経年変化は見られない.
多少の面倒はあるが、長期間使用し続けることができるようだ.

出入り口は1か所.西を向いている.
天井には換気口があり、室内で薪を使用する際には煙突を付ける.
土壁に囲まれた内部は夏の日中でも涼しい.
しかし、扉を開けておくとすぐに熱気が入り込む.
現在では電気設備、エアコンまで完備しているところもあるが、
朝夕の気温が低いため、ほとんど必要はない.

左には、車で牽引してきたキャンピングカーが置いてある.
台所などを備えた本宅だが、断熱性はホーガンより劣る.

中央下の建物は、納屋や倉庫として利用されていた.

時折見かける、車で行き交う人々は、見知らぬアジア人にも
笑顔で手を振ってくれる.

夕暮れ時、子供たちがボールを蹴って遊ぶ.
遠くから楽しそうな声がいつまでも聞こえていた.

(2011/07/01 小松撮影)

撮影場所

壁紙ダウンロード