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雪舞う五稜郭―文化の接触と融合

雪舞う五稜郭―文化の接触と融合

 1853年のペリー来航を期に、200年以上つづいた徳川幕府による鎖国政策は終焉を迎えた。翌年1854年に日米和親条約が締結され、伊豆の下田と蝦夷地の玄関口であった箱館が開港された。その当時、市街地にある港のそばに、外国との交渉や蝦夷地の防衛を担当する「箱館奉行」が開かれたが、防衛上の理由などから内陸への移転が計画された。すでに箱館に出入りしていたフランスの軍人からの情報をもとに、ヨーロッパ式の城郭都市をモデルに、四方に土塁をめぐらせ、水堀で囲む「箱館御役所」が設計、建設されたという。ヨーロッパ式城郭の特徴的な構造である「稜堡」が5か所あることから、その後「五稜郭」と呼ばれるようになった。

 開国当時から、諸外国の文化と接触してきた函館の街では、五稜郭以外にもさまざまな様式の建築物を見ることができる。ぜひ函館を訪れた際には、異文化が接触し、新たな文化が醸成されながらつくられた街並みを体感してほしい。

(2020/01 原 将也撮影)

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